CASE STUDY

概要

一期一会の縁を結ぶ、思い出になる和カフェ。

2021年3月、浅草の雷門近くにオープンした、自家焙煎珈琲とパフェとナッツバターの店「​くくりひめ珈琲」。浅草を訪れた皆さまの大切な思い出となれるよう、「ここでしか出会えない」を大切に、ひとつひとつ想いを込めてつくられたこだわりの自家焙煎珈琲や、和と洋のマリアージュを存分に楽しめる和パフェ、ナッツそのものの風味や味わいを生かすために時間と手間ひまをかけたオリジナルナッツバターなどを楽しめます。

ブランドロゴをはじめ、WEBサイトやパッケージデザイン、店舗の設計などブランドのコミュニケーションを担う開発担当としてプロジェクトをサポートさせていただきました。

くくりひめ珈琲

課題

グルメ激戦区の浅草に新しい観光地をつくる。

浅草を訪れた皆さまの大切な思い出となれるよう「ここでしか出会えない」を大切にしたブランドコンセプトは「浅草に新しい観光地をつくる」。喧騒を離れ、ゆったりした時間を過ごしていただくために、お店はメインストリートから一歩奥まった静かな路地に位置しています。

浅草はインバウンド需要も非常に多く、和を取り扱った下町グルメやスイーツなどの激戦区。人通りの少ない静かな路地までお客さまが足を運びたくなる工夫や、入店のしやすさ、国籍を問わずにブランドの想いをわかりやすく伝える工夫、そして長期的に浅草で地域やお客さまに愛され続けるにはどうしたら良いかが課題でした。

提案

「ご縁」が花を咲かせ、末長く愛されるお店を目指す。

店名にもなっている「くくりひめ」は日本書紀に登場する縁結びの神様、菊理媛(くくりひめ)に由来し、たくさんのご縁が浅草中に、日本中に、そして世界中へと広がっていきますように。そんな願いが込められています。

ブランドシンボルは、国籍を問わずご理解いただけることや、さまざまなオリジナル商品パッケージへの展開を考慮し、「自家焙煎珈琲が結ぶ5つの円(ご縁)と花」をモチーフに制作。こだわりを「落款」で表現するなど、和の仕立でデザインしました。喧騒を離れた上質でゆったりとした時間を過ごしていただくこと、入店の敷居を下げて気軽に来店いただくためにも、外から中の様子が見えやすく日光の入る大きな窓を設けるとともに、温かみのある木目を多く使用しております。

成果

パンデミックにも負けず、浅草の新たな名所へ。

オープンしたのは世界的になパンデミックの真っ只中。インバウンド需要もなく、非常に厳しい状況でのスタートとなりましたが、スタッフさまたちのご尽力などにより、SNSやさまざまなメディアでも多く取り上げられるなど、多くの方に愛され続けております。季節ごとの食材やこだわりが詰まった、見ても食べても驚きの「ここでしか出会えない」珈琲やスイーツをぜひお楽しみください。

施策・制作物

店舗設計・ディレクション

他のプロジェクトでもご一緒させていただいている「冨川浩史建築設計事務所」とともに店舗内外装の基本設計段階から参加し、店舗コンセプトをはじめ、店舗ディレクションや各種サインなどのデザイン開発・什器選定など幅広くサポートいたしました。
店の前を通られたお客さまへの期待感醸成や、安心して入りたくなる店構えを重視し、店内の雰囲気がわかりやすいよう前面ガラス貼りを採用。入ってすぐ正面にディスプレイ棚を設けることで、アイキャッチの効果はもちろん、陳列するオリジナル商品の数々により、店舗の想いやこだわりなどがすぐにお客さまに伝わるような工夫を施しております。

店舗サインへの展開

店舗内外に造作されているブランドシンボルや落款のマークは、SNS映えするモチーフとして多くのお客さまの撮影スポットとしても楽しまれています。

商品パッケージ・ツールデザイン

焙煎士がこだわり抜いた自家焙煎だからこそできる、豆それぞれの特徴を引き出した珈琲豆と、お客様の健康と幸せを願う想いを込め、素材の風味や味わいを生かすために時間と手間ひまをかけたオリジナルナッツバターのパッケージをデザイン。店舗に陳列した際の内装との一体感やあるべき佇まいを考慮した上で、素材へのこだわりや自信が伝わるようにシンプルで凛としたデザインとしました。

※画像内の商品や情報は公開当時の内容となります。

和スイーツのイメージビジュアル撮影

こだわりの詰まった、見ても食べても驚きの「ここでしか出会えない」スイーツのイメージビジュアル撮影を、美しい世界観が特徴のフォトグラファー小野田 陽一に依頼。使用している素材や、関連する和のモチーフとともに撮影することで、美しいスイーツの世界観やこだわりの想いを象徴的に表現しております。

※画像内のスイーツは撮影当時の内容となります。

WEBサイト

季節に応じた華やかなスイーツやドリンクの裏側には、果実や食材など素材ひとつへの徹底的なこだわりや試行錯誤、焙煎士による熟練の技など、たくさんの想いや技術が込められています。それらを真摯に伝えるため、メッセージを主体に、読みたくなるように構成した上で、余白や間にこだわった和の凛としたWEBデザインといたしました。

くくりひめ珈琲WEBサイト

※画像内の商品や情報は公開当時の内容となります。

ブランドシンボル・ロゴタイプ・落款ロゴ

店名である「くくりひめ」の由来は、日本書紀に登場する縁結びの神様、菊理媛(くくりひめ)。「たくさんのご縁が、このお店から浅草中に、日本中に、そして世界中へと広がっていきますように」という願いをブランドシンボルとロゴタイプ、落款ロゴで表現しました。

ブランドシンボル中央の5つの円は「ご縁」を意味しており、円が重なることで現れる5つの花びらで、ご縁が結ばれることで笑顔や思い出などの新しい「花を咲かせる」という想いを込めております。花の周りを囲む円は24粒のコーヒー豆の形状で構成。「24」は、古くから縁起良いといわれる「5大吉数」と、季節の移ろいを示す「二十四節気」から引用しており、「皆さまの健康や発展を願い、末長く愛されるお店を目指す」という想いを込めました。

落款をイメージしたロゴは、「くくり」の文字を抽象化。ロゴタイプと組み合わせる他、店舗のサインとして機能するなど、さまざまな場面に展開が可能です。

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